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四国トコトコ

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大酒飲み特訓や夜這いのマナーも必須習得課目!?若衆文化を訪ねて宿毛・芳奈地区へ

 若衆宿が残る町、高知宿毛芳奈地区へf:id:tepo1173:20161207205241j:plain

司馬遼太郎の「街道を行く」でも触れられている若衆組と若衆宿。若者組とも言われ、かつて西日本の村落ではどこでも普通にあるものでした。 

男子は14,5歳になると若衆組と呼ばれる組織に入り、一人前の立派な成人男子となるべくノウハウを集団生活をしながら学びました。その若衆たちが寝泊まりしていた建物のことを若衆宿と言い、各地に多数ありました。が、風紀を乱すとの理由から徐々に姿を消し、今では宿毛市芳奈地区に残るたった4軒だけとなりました。

9月の終わりに宿毛芳奈地区に残る若衆宿を訪ねた時のレポートです。 

 ルート

A、宿毛道の駅サニーサイドパーク

B、浜田の泊り屋

C、下組の泊り屋

D、靴抜きの泊り屋

E、道の川の泊り屋

 

若衆文化と若衆宿 

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しきたりや様式は地方によって様々ですが、だいたい男子は14,5歳になると若衆組に入って結婚するまでそこにいました。 今のように警察や救急隊がなかった時代、村で火事や事件、急病人が出たりした非常時には力のある若衆が一番に駆けつけ、動きました。また、田植え、稲刈り、神楽、盆踊りなど村の大事な行事においても実行部隊として、なくてはならない重要な役割を担っていました。

昼間はそれぞれの仕事をし、夜になると若衆宿に集まって就寝していました。組内では厳しい年功序列があり、一人前の村の成人男子とするべく、先輩たちは村のしきたりや若衆としてのマナーを後輩たちに厳しく教えたようです。

また、こちらの地方では「酒なんぞなんぼでも飲めるちゅうが、まっこと土佐の男っちゅうがやき!」と、大酒が飲めるよう飲酒の訓練!?もあったのだそうです。

そしてこの年代の若者たちの関心事はやっぱり異性のこと。娯楽のない時代、集まればやれどこの娘が可愛いだの、スタイルがいいだの、盛り上がっていたようです。

夜這いが当たり前だった時代、その作法についても先輩が後輩に教え、新人後輩は始めのうちは先輩の夜這いに付いて行って、先輩のその時間を邪魔されないように外で見張っていたそう。人気のある子は外で順番待ちがあり、待っている間に順番を巡って取っ組み合いのケンカになることもあったんだとか。今ではちょっと想像がつかないですよね。

 

 浜田の泊り屋 

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宿毛市がある高知県幡多地方では若衆宿は泊り屋と呼ばれており、高床式になっているのが特徴です。泊り屋は村を守る番所の役目もあったので、村を見渡せる高い場所にやぐらを兼ねて立っていました。

一般的に若衆宿と言えば民家を借りたものが多く、このような独立した高床式の泊り屋があったと記録されているのは、幡多地方と隣の愛媛県の一部だけであることから様式的にも大変珍しいものです。

「浜田の泊り屋」は幕末~明治の築とされ、四隅の栗の根付き自然木の通し柱の上に4畳半の部屋があります。通し柱は床下までは自然木の丸太のままで、部屋の内部では建具に合わせて角柱へと削られた面白い造りになっています。

昭和30年頃までは現役で使われていたそうで、床下には若衆たちが力比べをしていた大きな石が数個置かれています。美しく風格のあるこの泊り屋は昭和32年に国の重要有形文化財に指定されました。

 100年前と現代の寄り合い所を比較シテミマシタ。 

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なお、各地方局NHKのロビーに設置してあるアーカイブスで、昭和45年の三重県鳥羽・答志島の若衆宿の様子が見れます。

新日本紀行「現代若衆宿」 

 

 下組の泊り屋 

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宿毛市芳奈地区には前述の浜田の泊り屋の他、3軒の泊り屋が残っています。芳奈の泊り屋と石碑が立っているここは、正確には「下組の泊り屋」と言います。

こちらも江戸~明治の築とされていますが、近年の改築により一部を残して新しいものに替えられています。四隅の通し柱が床下までは丸太のままで、床上からは角柱へと加工されているのが外側から見て取れます。

建築当初には壁がなく手すりしかなかったという記録があり、壁のないやぐらの形から壁に囲まれた泊り屋の形態に移行する過程をとどめた泊り屋として、高知県の民俗有形文化財となっています。大正初期に建てられた他2軒の「靴抜の泊り屋」「道の川の泊り屋」も同じく県の文化財に指定されています。

 

靴抜きの泊り屋

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前記2軒から少し離れた奥まった山側にあるこちら。 地図にも乗ってないので、田んぼで稲刈りをしている友達じいちゃんAを軽トラに乗って待っていたじいちゃんBに場所を聞きました。 なんか、一気にフツーの建物っぽい(゚д゚)。。

子供の頃、このような物置建物を畑の端とかで見たような?? 

 

道の川の泊り屋

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靴抜きの泊り屋からすぐのここ。 「あんたっち、泊り屋を見に来たのかねー。」と、おじさん。そこに「田んぼが違うよー」と軽トラからおじいちゃんCが叫びながら、向こうの田んぼへ行ったもんだからおじさん大慌て。鎌をもって田んぼの奥から走り出してきました。と、 ローカルな一コマ。 

ちなみにSNSコードに引っかかってしまうため載せませんでしたが、この泊り屋の左側に見える柿の木の前では、パンツイッチョのおじさんが高枝切ばさみを手に、奥の家から出て来て柿を取ってましたw( ̄o ̄)w。 

 

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「えーー?????」 走ってくるおじさん 

 

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高知には「香り米」というタイ米のような匂いのあるお米が高級米として売られていますが、こちらもそうなのかな~?

 

2016.9.25 プチツーリングで訪問。    

雨雲を避けながら行ってみたけど、とてもいい天気で暑かった!

追記

浜田の泊り屋レプリカ 

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宿毛の道の駅、サニーサイドパークには浜田の泊り屋のレプリカがあります。これは高知県や愛媛県ではよく見られる茶堂のようなスタンスで使われており、中に入って休むことができます。

 

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そして、ここからは宿毛湾に沈む美しい夕日が眺められます(^^)♪(2016.11.6.撮影)

 

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